変化する林業
1982年5月に開かれた全国林業後継者大会で、和歌山県本宮町の三里林研副会長は、「『熊野材を甦らせるを合言葉に』林研グループの活動」と題して報告したなかで、次のように指摘されました。
「今我々は外材の輸入を大変気にしているが、・・・この外材を自由自在に動かした商祉の強大なエネルギーに注目しなければならないと考えている。
即ちこの強大なエネルギーが、国産材市場に介入されたらどうなるかを考えておく必要があると思う。
その力が、ただ利益追求を主口的とすることであれば、地域発展をねがう我々の考え方と異なると思われる。
・・・お互い林研グループは力を結集し、広く林材生産はもとより、その加工や販売まで、すべての国産材市笏の中で主導権が握れるよう組織を超え地域を超え、全国的に団結しなければ、真の意味での後継者問題の解決につながらないのではないかと考えている」。
また、同年十月に開かれた森林組合振興対策会議で、静岡県龍山村森林組合の会長は、「森林組合の課題」と題する報告のなかで、次のように指摘し、注目されました。
「ついせんだって私の組合へ日本の巨大資本が2つほど参りまして、これから外材の時代ではなくなりましたから、いよいよ国産材をやりたいと思います。
そこで我々は日本列島の林業地を全部調査しまして、その結果、我々とすぐ手が結べるという組繊ができているのは龍山の森林組合ということがわかりましたので、(龍山の場合は建築までやっております)これからお取引をお願いしたい・・・ということを言ったわけです。
これが入ってまいりますと地域の零細な林業や流通・製材、加工分野は、一挙に壊滅してしまうということを予測しなければいけないと思います。
現在、こういう巨大資本が入るのを防衛するのは森林組合以外にない、と私は思います」。